わたくし一休が秋田県内に購入した、築37年のボロ戸建て。
DIYセルフリフォームが概ね完了したので、2022年8月のお盆前に不動産会社に入居者募集を依頼。
その後、順次インターネットサービスを活用したセルフでの入居者募集施策を実行しています。
これから実施予定の施策も含めて、物件オーナー自らできる施策を共有いたします。
Contents
自作マイソクの間取り図を活用
ボロ戸建てのセルフ入居者募集にあたり、活躍したのが自作した間取り図。
お盆前に不動産屋を訪問する際、自作したマイソクで使用した間取り図です。
iphoneアプリの「間取りTouch+」を使って自作しました。
最初は操作に少し手間取るものの、慣れれば素人が作ったとは気づかないような間取り図を作成可能。
以下で紹介するネットサービスにおいては、間取り図の有無が物件情報の見栄えを大きく左右します。
DIYで入居者募集するにあたり、スマホにインストールしておくべきアプリと言えます。
ジモティの住まいにボロ物件を掲載
ボロ戸建て大家にとって、定番サービスと言えるジモティー。
関東地方でボロ戸建て投資を実践し、勤め人を卒業した専業大家ふかぽん氏も、著書「ヤンチャ大家が教える「最強ボロ戸建て」投資術」でジモティを適切に活用するメリットを述べています。
ジモティは都道府県や市町村ごとに投稿でき、不要なものを売買したり、自己所有する不動産の借り手を募集したりできるネットサービス。
ジモティに掲載することによって、賃貸用の不動産を探している人の目に止まらせることが可能なのです。
ジモティを活用するメリット
ジモティを使用して入居者を見つけることができれば、借り手は仲介手数料を支払わずにすむ点がメリット。
仲介手数料は物件の借り手が不動産屋に対して支払うお金。
一休の物件が所在する秋田県某地においては、家賃1ヶ月分が相場となっています。
ジモティ利用の場合、貸し手は広告費(通称ADとも言う)を支払う必要がなくなります。
広告費は、大家が不動産会社に支払う報酬のこと。
金額は地域によって差があり、なしの地域から家賃数ヶ月分の地域もあり。
一休の物件所在地は広告費はなしが慣例のようです。
ジモティーを使うデメリット
オーナー自らが入居者を募集できるジモティーにはデメリットもあります。
それは入居希望者の中には約束を守らない人が一定数いること。
ツイッターのボロ戸建て大家のツイートや、不動産投資家向け情報サイトの健美家コラムを見ると、ジモティーで内見予約した希望者が連絡なしでキャンセルされたなどの例は枚挙に暇がない様子。
ジモティーで入居希望者が来た場合、まずは希望者自ら現地を確認してもらい、外観で判断できる情報を踏まえて内見したい場合に初めて案内するという手法もあります。
一休の場合、入居者募集を依頼した不動産会社に手数料を払って内見の案内をしてもらう約束をとりつけました。
不動産会社の都合が悪い場合には、ボロ戸建ての隣地にお住まいの町内会長に内見時の鍵の開け締めをお願いしようと考え中。
町内会長には、秋田銘菓の金萬を持参してあいさつ訪問して以降、会う度にあいさつする良好な関係です。
いずれもできない場合には、秋田市から車で片道90分かけてボロ戸建てに出かけて内見の案内をしようと考えています。
大家が直接募集できるウチコミに掲載
大家が直接募集できるウチコミというサービスにもボロ戸建てを掲載しました。
ウチコミも、ジモティー同様に掲載料無料で物件オーナー自らが情報を入力するサイト。
ジモティと違う点は、大家が家賃1ヶ月分を報酬として支払う必要がある点です。
入居者は仲介手数料が無料で入居可能、大家は1ヶ月分の広告費がかかるという状態になります。
ウチコミではエージェントと呼ばれる、物件所在地近隣の提携不動産業者を通じて物事が進みます。
内見時の案内は、エージェントが実行してくれるというシステム。
そして、入居が決まった段階で物件オーナーからエージェントに家賃1ヶ月分が支払われるという仕組みです。
なお、サービス利用にあたって、ウチコミのサポートに電話確認しましたが、エージェントとウチコミ運営会社は、オーナーからの報酬を折半しているそうです。
(オーナーにとってはどうでもよい話ですが)
ウチコミを利用するメリット
ウチコミを利用するメリットは、物件を掲載する媒体を増やし、多くの人目につける可能性を高められる点。
ボロ戸建てが入居者募集しているという事実を世間に周知する方法は、多ければ多いほどよいと言えます。
掲載するだけなら手数料はかかりませんので、気楽に掲載することができるのもよい点です。
さらに、不明な点があればサポートに電話で問い合わせることができるのも心強いポイント。
ウチコミを利用するデメリット
ウチコミを利用するデメリットは、田舎だとウチコミを見る人が少ないと考えられる点。
一休はウチコミというサービスが存在すること自体、ボロ戸建て投資本を読むまで知りませんでした。
田舎で物件を探す際、後述するスーモやアットホームなどの大手ポータルサイトを調べる人は多いでしょう。
それらに比べて、田舎ではウチコミは知名度が低いと言わざるを得ません。
ウチコミ社の知名度向上の取り組みが期待されます。
ウチコミのエージェントについて
また、ウチコミを利用するデメリットとしては、内見の案内などをするエージェントの選択肢がほぼないことがある点も挙げられます。
内見の案内などをするエージェントは、複数の登録不動産会社があれば、物件オーナーが選択可能。
しかし、一休のボロ戸建てが所在するようなど田舎の場合、登録しているエージェントがほぼないことがあるのです。
実際、一休がエージェントを選ぼうとした際、登録業者は1社のみで選択肢はありませんでした。
しかも、その業者には一度入居者募集の案内を断られた経緯がありました。
理由はボロ戸建てまで距離が離れているからです。
その不動産会社は、一休のボロ戸建てから車で30分ほどの距離にある市街地で営業しています。
車で30分なら、秋田県民的にはそれほど遠くない距離という感覚ですが、その不動産会社の営業エリアからは外れている、とのこと。
しかし、ウチコミのエージェントとしては、その市全体を守備範囲として登録しているとのこと。(ウチコミのサポートに確認済み)
案内してくれればどの不動産屋でも構いませんが、それでも一度断られたという事実は気がかりです。
ウチコミサポートに伝えると、物件オーナーと付き合いのある不動産会社を紹介するシステムもあるとのこと。
そこで、お盆前に入居者募集を依頼した2社の内、動きが機敏で印象がよかった不動産屋に登録を打診。
結果はお断りされました。
入居者を決めた際の報酬が、ウチコミと折半になるのがお断りの理由の様子。
不動産会社ごとに思惑があるようで、一筋縄ではいかない体験となりました。
結果的に、ウチコミで内見希望者が出た際は、市内で唯一の登録エージェントに案内してもらうことになります。
ECHOESを使いポータルサイトに掲載
DIYで入居者募集する中で、毎月手数料がかかるものの、最も有効打となる可能性を感じるのがECHOES(エコーズ)です。
ECHOESは物件オーナー自らが、大手不動産ポータルサイトに掲載依頼をかけられるサービス。
毎月掲載料を支払うことによって、スーモとアットホーム、ホームズの3サイトに自ら所有する物件情報を掲載可能。
スーモに掲載した画像。スーモは入力項目に応じて点数が高まる仕組み。エコーズから入力項目を充実させるよう助言もあります。
大手ポータルサイトのアットホームにも掲載可能。部屋探しをしている多くの人目に物件をつかせることが可能。
スーモとアットホームのみならず、ホームズにも掲載できる。充実したECHOESのサービス。
さらに自主管理物件の場合、上記3大ポータル以外に、レインズ・ATBB・リアプロという業者間流通サイトにも掲載され、幅広く不動産仲介業者に情報展開可能なのが特長。
掲載料は、本記事を作成した2022年9月時点では1ヶ月3,300円(税込)。
ECHOES経由で入居者が決定した場合、別途システム利用料を支払う必要があります。
(システム利用料は自主管理物件のみにかかり、記事作成時点で税込11,000円)
物件のアピールポイントや写真をオーナー自ら入力できるため、他力本願でなく自分で決めたいという熱意と行動力がある大家にとっては画期的なサービスです。
ECHOESに物件を掲載すると不動産ポータルサイトには、ECHOESの運営会社が仲介不動産会社として表示されます。
実際に内見希望者が出た際は、ECHOESと提携する地元の不動産会社が内見の案内する仕組み。
一休のボロ戸建ての場合、隣の市の不動産会社が内見の案内をしてくれるとのこと。
ECHOESを使うメリット
ECHOESを使うメリットはその集客力です。
ネット上で入居希望者の集客において絶大なる力を持つ大手不動産ポータルサイトに掲載でき、内見の案内までしてくれることを考えれば、毎月3,300円はかなり良心的なプライシングだと考えられます。
また、サポート体制が充実しているのも見逃せません。
一休がボロ戸建ての家賃保証会社として取引を想定していたのは、秋田市に事務所があるアーク賃貸保証。
秋田市内の不動産業者を訪問して話を聞いた限り、アーク賃貸保証のサービスが相当優秀な様子です。
以前にも記事にしたとおり、アーク賃貸保証はオーナーと直接取引はしていません。
不動産会社経由でしか家賃保証サービスを受けられないのです。
一休の場合、内見を案内してくれる不動産会社を経由してアーク賃貸保証に申し込むと想定しました。
しかしECHOESのサポートとやりとりする中で、ECHOESが直接アーク賃貸保証と取引していることが判明。
少しわかりにくいですが、ECHOESを運営する会社自体が不動産業者である様子。
それゆえ、スーモなどのポータルサイトの仲介業者にはECHOESの運営会社が載っているし、不動産会社としか取引しないアーク賃貸保証をオーナーに紹介できるのです。
ECHOESを使うデメリット
ECHOESを使うデメリットは、毎月掲載料がかかることです。
とはいえ、2022年9月時点では毎月3,300円(税込)であり、提供されているサービス内容と比べると相当良心的と言えます。
自分自身で物件に入居者を決めたいと強く考えるオーナー向けのサービスであると言えるでしょう。
ボロ戸建てに入居者募集の張り紙
ふかぽん氏の書籍でも紹介されていた手法ですが、ボロ戸建て現地に入居者募集の張り紙を出す方法があります。
本記事作成時点では未実行の施策になりますが、近日中に実行予定。
一休のボロ戸建ては、前述のとおり秋田市から車で片道90分のど田舎に所在。
物件の周りは山に囲まれた集落に所在します。
こんな場所に入居者募集の看板を出しても、借りたいと思う人が見ることがあるのか、というのが率直な感想。
しかし、多くの人目にさらして入居の可能性を少しでも引き上げられるなら、実行しない手はありません。
【2022.9.27追記】
ボロ戸建てに「入居者募集中」の張り紙を掲示しました。
不動産投資本でセルフ入居者募集方法としてよく紹介される現地看板(野立看板)。
「入居者募集中」というのぼり(旗)を立てる不動産投資家もいるようです。
今回は、シンプルな張り紙を3箇所に掲示しました。
「貸家、入居者募集中」という文言と連絡先の電話番号のみ記載してラミネート加工。
物件の玄関引戸の上と、トイレ、浴室の窓ガラスの外側に貼り付けました。
貼り付ける際は養生テープを使用するなどして、強風の際に飛ばされないよう注意が必要です。
市営住宅にビラ投函
こちらも、これから実行予定の施策です。
ボロ戸建ての近隣の市営住宅に、入居者募集のビラを投函しようというもの。
ビラ配りの実行計画
ここで、一休の物件の地理関係をご紹介。
秋田市から物件近隣の市街地まで60分→市街地から物件まで30分→物件から更に奥の小規模な市街地まで10分
という位置関係。
ビラ配りのターゲットは、物件から車で10分の小規模な市街地の市営住宅に決めました。
その地域には、そもそも民間アパートのような集合住宅がほぼないため、市営住宅入居者でペットが飼える広い戸建てに住みたいという人に狙いを定めることに決定。
秋田県内のどの地域においても、ペット可能な戸建て物件は供給が少ないとどの不動産屋も口を揃えるところ。
市営住宅にターゲットを絞ることにより、最小限の労力で反響を得られるか実験しようと考えています。
市営住宅へビラ配りを実践した
【2022.9.27追記】
市営住宅への入居者募集チラシのポスティングを実行しました。
市営住宅の戸数を市の住宅条例で調査したところ、ボロ戸建て近隣地域では全部で10箇所42棟80戸あることが判明。
9月下旬の晴れた日にポスティングを実行しました。
関連記事:入居者募集ビラ配りの詳細はこちら
チラシは、ネット上の印刷業者を利用して作成。
(東京カラー印刷という業者を使用)
カラー刷りのチラシ100枚が送料込みで1,870円でした。
発注からの納期によって料金が変わります。
納期が短くなるほど料金が高額になるので、発注する際は時間の余裕を持つようにしましょう。
ゼンリンの住宅地図を図書館でコピーして、条例に記載されている市営住宅の位置を地図上で確認します。
(関連記事:ボロ戸建て探しに有効な地図の選び方)
全80戸に配布するのに2時間15分かかりました。
反響があるかチェックしたいと思います。
関連記事:入居者募集ビラ配りの詳細はこちら
オススメの入居者募集方法はECHOES
上記で記してきたとおり、自力で実行可能な入居者募集方法を思いつくまま実践しました。
その中でオススメなのはECHOESです。
やはり大手不動産情報ポータルにセルフで登録でき、反響をオーナー自らが確認できるサービスは画期的。
写真や紹介文をオーナー自ら考えることができ、業者に依頼するよりもスピーディに施策を実践可能な点も大きなメリットです。
ボロ戸建てのリフォームが完了して、どうやって入居者募集を開始したらよいか迷っているのであれば、まずはECHOESに掲載してみましょう。
不動産屋がどのように入居者募集をかけているのかを体験することができ、非常に有用な体験となるでしょう。