わたくし一休が秋田県内に購入した2棟めのボロ戸建て。
前回記事で予定していたとおり、5万円で購入した物件を自己破産手続き中の方に月3.5万円で貸し出す賃貸借契約を締結しました。
2022年6月22日に秋田南税務署に開業届を提出して以来、初の賃貸借契約で表面利回り840%を達成したのでご報告。
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再建築不可のボロ戸建てを5万円で購入
一休が購入したのは、秋田市から車で1時間の距離に所在する市にある築61年のボロ戸建て。
市役所まで車で3分という好立地ながら、接道が証明できないために再建築不可という物件でした。
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県外にお住まいの前所有者は高齢で、再建築できない、いわゆる「負けの不動産」はいくらでもよいから処分したいということで、5万円で購入しました。
なお、売買契約と重説はお話をくださった不動産屋に作成してもらい、所有権移転登記は必要書類を揃えたうえでセルフで実行しました。
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売買仲介の不動産屋が希望者を紹介
今回の2号ボロ戸建ての入居者は、物件の売買仲介してくれた不動産屋が紹介してくれた方でした。
配偶者からのDV被害に遭われており、さらに加害配偶者によるクレジットカードの使い込みによって自宅が任意売却となるという波乱万丈な境遇に置かれた方。
DV被害を逃れ真冬の秋田で数ヶ月に渡る車中泊生活を経験し、たどり着いたシェルターでは、汲み取りが行われず放置されたぼっとんトイレ付きの物件だったそうです。
任意売却の仕事をした不動産屋が、処分方法が決まらず持て余していた再建築不可物件の買主となった一休に、ついでに入居希望者として紹介してくれたのです。
物件所在地の戸建て家賃相場は4〜5万円程度ですが、ノンリフォームでも2号ボロ戸建てを借りたいと希望したため、一切リフォームせずにそのまま3.5万円で貸し出すことにしました。
自力で賃貸借契約の仲介業者を探した
売買を仲介してくれた不動産屋は設備などのトラブルを嫌い、絶対に賃貸の仲介はしたくないとの考えをお持ちの方。
土地の売買だけをやっていきたいと明確に宣言されたため、一番手間のかからない、その不動産屋に賃貸仲介を依頼する道は諦めました。
2022年7月に購入した1号ボロ戸建ての入居者募集を依頼した、同市内の不動産屋に対し、賃貸契約書と重説の作成だけをやってもらえないか依頼することに決定。
関連記事:1号ボロ戸建ての入居者募集
3社に断られて4社目の不動産屋に依頼
まずは、自社ホームページにスピーディに掲載してくれたB社に依頼してみた所、自己破産手続き中の方という理由でお断り。
B社では入居者募集に対して申し込みがあった際も、希望者の属性を自社独自で審査するとのこと。
そこはオーナーに全権を委ねてもらいたいと率直に思ったので、今まで抱いていたB社のイメージとは違う側面を感じる体験となりました。
そして次に依頼したのは、賃貸の全国フランチャイズに加盟している某社。
不動産の賃貸契約書と重要事項説明書の作成だけお願いできないかと依頼してみたところ、管理戸数が600戸を超えており、手が回らないとの理由でお断りされました。
売買仲介の不動産屋を含めて3社に断られた状態で依頼したS社が了承してくれました。
S社にお勤めの宅地建物取引士のIさんは、東京都内の不動産屋でお仕事をしていた経験があり、依頼に対するレスポンスは正確かつ迅速。
一休がボロ戸建て事業を開始して依頼、最も信頼がおけると感じている宅建士の1人です。
賃貸契約書と重説作成の条件はAD1
2号ボロ戸建ての建物賃貸契約書と重要事項説明書の作成に関する条件は下記のとおり。
仲介手数料は、入居者からS社に対して家賃1ヶ月分+消費税、すなわち38,500円。
そしてオーナーである一休からは、広告料として内税(消費税込み)で35,000円。
借主と貸主から合わせて2ヶ月分の料金がS社に支払われることになります。
S社から一休への広告料(AD)の請求書。
家賃1ヶ月分の35,000円(内税)を、12月10日までにお支払いすると約束しました。
ちなみに、物件所在地における賃貸仲介条件の相場は、ADなしで仲介手数料は借り主負担で1ヶ月というオーナー有利なもの。
その相場観からすると、今回の書類作成の依頼は広告料1ヶ月分だけ割高と言うこともできます。
(広告料については率直に、入居希望者を一休が連れてきたんだから広告出してないではないかと思いました。しかし、Iさん以上の仕事ぶりは近隣の不動産屋ではまず期待できないので何も言わずニコニコとお支払いすることにしました。田舎では、素晴らしい仕事ぶりの不動産屋とのコネクションは多少のお金を払ってでも入手すべきと考えます。)
これらの諸費用について、仲介手数料については賃貸契約日である2022年11月27日に入居者が現金で支払いました。
それに対して、広告料は入居者からの入金を待って12月10日までに一休からS社に対して振り込みをすることに決定。
自己破産手続き中の入居者が、冬のボーナスの支給を受けたら速やかに一休に礼金を支払い。
その礼金を広告料の支払いに充てることができるという流れ。
礼金1敷金0フリーレント1保証人ありの条件
今回の建物賃貸契約の締結の条件についてご説明します。
物件所在地の相場は敷金1ヶ月、礼金0というもの。
しかし今回の入居者、自己破産手続き中ということで賃貸保証が通らない可能性がとても高い状態。
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県外に住む高齢の親類を保証人にする代わりに、敷金を0にして礼金を1ヶ月分もらう内容にしました。
賃貸借契約書内に保証人の署名押印をもらい、印鑑証明書を提出してもらいました。
自己破産手続き中の入居者は、当面の資金繰りに困っているので、冬の賞与を加味してきっちり家賃を払えるような条件で契約締結。
具体的には、冬のボーナス支給後速やかに礼金35,000円を一休に支払い。
その後、2023年1月分の家賃を2022年12月末までに支払うというものです。
S社のIさんが作ってくれた契約書が、ある月分の家賃を前月末までに支払うという書き方になっていたため、2022年12月分の家賃は無料にし、フリーレント1ヶ月ということにしました。
2022年12月分の家賃を払ってもらうことも可能でしたが、それと合わせて敷金や礼金を支払う能力は自己破産中の入居者にはありません。
それであれば、敷金0で礼金1、初の家賃収入は年末にするのが入居者目線でみたときに無理なく支払えるだろうと考えました。
破産手続き現在進行系なので入金があるまで予断は許さない状況ですが、スムーズに流れて行くように契約書を作り込んでもらったので後は結果を待つのみです。
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