村上祐章氏の書籍「常識破りの「空き家不動産」投資術」を参考に、地図を片手にボロ戸建て空き家を探す記事を前回書きました。
今回はその続編、ほんの少しだけステップアップした内容になります。前回記事は、基本的にゼンリン住宅地図を片手に秋田市内の空き家と思しきボロ戸建てを探し歩くことに主眼をおいた実践。
今回は少しだけステップアップして、ボロ戸建て近くの人に声掛けをためらわずにやってみました。
家主を探して、転貸の承諾を得る→転貸、というプロセスからすると気が遠くなる話ですが、亀の歩みで前進というご報告になります。
Contents
ピンポンせず空き家近くの人に話しかけた
村上氏の書籍では、空き家と思しきボロ戸建てを見つけたら、すかさずピンポンする(呼び鈴をならす)と示されています。
しかし、見ず知らずの他人のお宅をいきなりピンポンするのは、それなりにハードルがあるのも事実。
とりあえず空き家探しを優先、という自分への言い訳をしつつ、先に先にと空き家を探します。
そんな中でも偶然の産物により、空き家と思しきボロ戸建ての近くに居合わせた人に声をかけることに成功しました。
家の窓から顔を出した人に声をかけた
道路幅5mほどの道から、幅2m以下(再建築不可かも)と思しき細い未舗装路50mほど入った袋小路の先に、ひっそりと佇んでいた2軒のボロ戸建て。
メインストリートからは見えないので、ゼンリン住宅地図を見ながら、全建物調査をしなければまず発見することはないであろう立地です。
時間の流れを忘れさせる、袋小路の先に、ポツンと存在していた空き家風ボロ戸建て。
1軒は2階建て、裏手に回ってみると、台所のサッシが外れて窓なし状態になっています。
すぐ足元に、枠ごとはずれた窓が落下してガラスが砕け散っていました。
そのお隣りの空き家風ボロ戸建て。平屋で、建物脇には乗らなくなって3年は立っていると思しき単車とハッチバックの自動車が放置。
それらのボロ戸建てたちを眺めているうちに、すぐそばの平屋の窓があいて住人が顔を出しました。
このチャンス、逃すまじ!
「すみません、この辺りで空き家を借りたくて探し歩いてます。こちらの2階建てのお宅のオーナーさんはどちらにいらっしゃいますか」
「その家は、借りられないっていうか、身寄りのない人が住んでて亡くなったのよねえ」
どうやら相続人がいない状態で放置されているボロ戸建ての模様。秋田市にはこのパターンが多そうだな、と思いつつ、続けざまに質問。
「それでは、こちらの平屋は空き家ですか?」
「あ、そっちは一人暮らしで住んでますよ」
なんと人が住んでました。
この後ご紹介するケースも含めて、ぱっと見空き家でも人が住んでいるパターンもけっこうありました。
「そうなんですね、わかりました。どうもありがとうございました。」
丁寧にお礼を言って、時間の流れを忘れさせる袋小路をあとにしました。
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ボロ戸建て近くを散歩してた人に声かけ
続いてのお声がけは、神社の近くの高台に所在。
うっそうと茂る庭草に囲まれ、半ばジャングルとなった一目瞭然で空き家と分かる平屋ボロ戸建て。
ハンドボール大の蜂の巣のおまけ付き。
そして、その高台から50mほど下には、2階建ての空き家風ボロ戸建て。
2階建てボロ戸建てを見て空き家っぽいな、と思いながら、ジャングル平屋ボロ戸建てを見て坂を降りてくると、近所のおばあちゃんが家から出てきました。
「すみません、空き家を探して借りたいと思ってます。こちらの2階建てのお宅は空き家ですか?」
「空き家になっていて、5年くらいになるかしらねえ。息子さんが仙台にいるみたいなのよ」
どうやら、息子さんの連絡先は知らない様子。
ここで失敗だったのは、無理筋でも息子さんの連絡先を知らないか聞きそびれてしまったこと。
「その息子さんのご連絡先はご存知ですか?」と聞いておけばよかった。
話は神社となりのジャングル平屋ボロ戸建てになりました。
「あちらの坂の上の平屋は空き家ですか?」
「あれは空き家っていうか、施設に入ったのよねえ」
時間の袋小路のボロ戸建てに引き続き、秋田市に多そうなこのパターン。
身寄りなき所有者の死亡と、所有者が施設入所になったというケース。
施設に入った所有者がそのままお亡くなりになるケースも十分考えられるところ。
ここでもわたくし一休の失敗は、施設に入った所有者が健在なのか、子供がいるのか、などを聞けなかったこと。
次回は突っ込んで聞くように留意する必要があります。
ボロ戸建て近くで雑草とり中の人に声かけ
5軒めのボロ戸建ては、屋根はサビサビ、テレビアンテナは折れ曲がり、家の前には屋根同様にサビサビの自転車が放置されたボロ戸建て。
このボロ戸建ては空き家か、人が住んでいるのか、と迷う微妙なレベル。
近所の竹林近くで草刈りをしていた年配の男性に声をかけます。
「すみません、この辺りで空き家を借りたくて探してます。あちらの2階建てのお宅は空き家でしょうか」
もう声かけにも慣れてきました。第一声はこれで問題なさそう。
「あの家?人住んでるよ」
一発で解決です。
さらにこの男性、「私の知る限りこの辺では空き家はないなあ」とご親切にもアドバイスをくださりました。
丁寧にお礼を言ってその場をさりました。
(ちなみに、その2階建てから半径200m以内に空き家と思しきボロ戸建てを2軒発見したので、後で調査してみようと思ってます。あくまで自分の目で見て確認が基本)
声かけして話に応じてくれた率100%!
今回の調査でわかったことは、意外と人は聞いたことに答えてくれる、ということ。
秋田市という中途半端な地方都市で、半分田舎で半分都会、みたいな地域性。
秋田市の中でもさらに地区によって地域性が異なる可能性もあります。
それでも、声をかけた3人の方々は快く質問にお答えくださいました。
なるべく質問に答えてもらえるように、礼儀正しくあいさつし、簡潔に空き家を探している旨を伝えたのがよかったと思います。
身寄りなき家主の死亡により放置された空き家。施設入所で空き家になったボロ戸建て。
この2つのパターンは、今後調べていけば秋田市では多く出てきそう。
後者については、連絡がつきそうな親族を聞き出すという、基本的な目標を確実に実行すべし、という反省点が残った1日となりました。
ちなみに、この日は最初に住宅地図を片手に調査をした人は別の日で、やはり住宅地図の見開き半ページの4分の3ほどの調査に3時間ほどかかりました。
近所の人に質問した分、質問しなかった時と比べると30分ほどかかり増しになりました。