ボロ戸建て投資基礎知識

【地方ボロ戸建て賃貸】ボロ物件投資の収益性アップに有効な指値に挑戦しよう

高い利回り(=収益性)を上げられることで、全国的にブームのボロ戸建て賃貸投資。

ボロ戸建て賃貸投資の収益性を向上させるのに有効なのが、指値(さしね)交渉。

ボロ物件を安く買うために指値交渉を行うことで、なぜ投資収益が上がるのかを解説します。

ボロ戸建て購入における指値の意味

指値とは株式投資などにおいて、購入したい金額を指定して発注する取引方法。

「A社の株が●●円に上がったら、▲株購入」というような注文の仕方ですね。

ボロ戸建ての購入に当たっては、買主の購入希望価格を売主に伝えて値引きしてもらうこと。

あなたが買いたいと思っているボロ戸建ての所有者に対して、

「所有者様の物件を購入したいですが、高いのでお値引きお願いします」

ということです。

日本人は、商品の値段は決まっていると思いがち。

スーパーやコンビニに行けば、値札が商品に貼られており、レジに持っていくことで買い物をします。

不動産は、選別されて同じような形が揃えられたスーパーのリンゴと違い、

オンリーワンで同じものは2つとありません。

そこで、買主と売主が納得する価格であれば、売買が成立するのです。

1円でも安く買いたい買主と、1円でも高く売りたい売主が、

お互いの思惑を探り合いながら値段交渉をしてくのです。

このような1対1で価格交渉する取引形態を、相対取引(あいたいとりひき)と呼びます。

ボロ戸建て取得費を下げると収益性アップ

ボロ戸建ての投資収益性のことを利回りといいます。

家賃を物件価格で割り算した数字が、表面利回り。

表面利回り=年間家賃÷物件の取得費

例えば、月間家賃1万円、ボロ戸建ての取得費100万円だとすると、

年間家賃は1万円×12ヶ月=12万円

表面利回りは、

年間家賃12万円÷物件の取得費100万円=12%

となります。

この表面利回りを向上させるためには、

1.物件の取得費を下げる

2.年間家賃をアップする

という2つの方法が。

この記事でお話している指値交渉は、1についての方法論になりますね。

例えば、100万円の物件を60万円に指値した購入できたとしましょう。

すると利回りは、

年間家賃12万円÷物件の取得費60万円=20%

となり、利回りが向上し収益性が向上します。

物件視察時は指値の材料を探す

ボロ戸建て投資を始めて、物件を視察する際に常に意識したいのが、

指値の材料はないか探すこと。

ボロ戸建ての外観チェックをする際は、外壁サイディングの割れや塗装の剥離、

雪の重みによって屋根が歪んでいれば、指値交渉の材料に。

内見する際は、仲介に入っている宅建業者に、収益物件(不動産投資用の物件)として購入を検討していると最初に伝えましょう。

その時点で、宅建業者は指値が入る可能性があることがわかり、心の準備ができるでしょう。

ボロ物件の内見時には、水回り(風呂、トイレ)の設備や壁に穴が開いていないか、シロアリの被害はないかなどをチェック。

水回りが昔ながらのタイル張りの浴室やバランス釜、トイレの場合は不人気な汲み取り式(ボットン便所)の場合は、

リフォームに費用がかかることを理由に指値交渉の材料とします。

壁に穴が開いている、シロアリに床や柱が食われているといった箇所を発見したら、

不動産業者に許可を得て写真を撮ったりメモに残しておきましょう。

元付業者から売出し経緯を聞き出す

外観や内装の損傷に加えて、指値交渉するために重要なのが売却理由です。

売主がボロ戸建てを売りに出した理由を調査しましょう。

具体的には元付業者に売却に至った経緯を教えてもらいます。

あなたが内見をお願いした業者が客付業者の場合、売却理由に詳しくない場合があります。

それに対して、元付業者の場合、売主から直接ボロ物件の売却を依頼されており、

なぜボロ戸建てが売りに出されたのかを知っています。

元付業者と客付業者の違いはこちらの記事で解説

指値交渉が通りやすいと言われているのは、

1.相続でボロ戸建てを取得したが、住む予定も貸し出すつもりもない

2.借金の返済のため等、ボロ戸建てを売却して現金化したい事情がある

という場合です。

元付業者から上記の事情があると聞いた場合、指値が通る可能性が高まります。

指値の理由を整理してから値段交渉

実際に指値を入れる場合、

多くの場合は不動産業者を通して値引き交渉することになります。

あなたが希望する価格を不動産業者に伝え(指値して)、

その希望価格を不動産業者が売主に伝えます。

指値を入れる際は、

物件調査しながらチェックアップした、ボロ戸建ての欠点を整理して伝えます。

・外壁サイディングが割れている
・屋根のトタンが錆びていて塗装が必要だ
・トイレが汲み取りでこのままでは入居がつかない
・ボイラーが使えるかわからない

など、思いつく限りの理由を列挙して値引きの材料に。

不動産業者は、売主からいくらまでなら値引きしてもよい、

という最低売却希望価格を知らされている場合もありますので、

内見をしながら、「いくらぐらいまでなら値引きしてもらえそうですかね?」

と探りを入れてみるのもあり。

この記事で解説したとおり、指値交渉はボロ戸建て賃貸投資の収益性に直結。

1円でも安くボロ物件を購入し、投資利回りを高めるためにも、積極的に指値交渉するようにしましょう。